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Gilles Simon

ジル・シモン

 生年月日: 1984.12.27
 国籍:   フランス
 出身地:  ニース(フランス)
 身長:   183cm
 体重:   70kg
 利き手:  右
 ウェア:  adidas
 シューズ: adidas
 ラケット: HEAD Prestige MP
 プロ転向: 2002
 コーチ:  Etienne Laforgue

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 読みの良さをベースにどんなボールにも追いつく粘り強いフットワークと驚異的な返球精度を誇るストロークを持ち味とする、守備的で堅実なプレースタイルながらも巧みな緩急と“ここぞ”の場面での豪快なハードヒットで相手を翻弄するベースラインプレーヤー。攻める時には強烈なフラット、守備的な局面では緩めの回転と様々なコースを使い、じっくり粘る攻守のメリハリの良さと深くボールをコントロールし続ける能力の高さで、とにかく「勝ちにくい」プレーヤーとして知られる。コーチとともに相手のことを非常によく研究し、緻密なまでに計算されたシナリオに基づいてショットを組み立てる戦略性の高さが大きな武器であり、多彩な得点パターンを持つプレーヤーをもってしても万策尽きたような状況に陥ることがしばしばあるのがシモン戦の特徴だ。07年にマルセイユ(250*)でツアー初優勝を飾るなどブレイクの兆しを見せ始め、08年後半にはマスターズでの躍進が光り、トロントでベスト4、マドリードナダルを下して準優勝に輝くなど、格上を次々と撃破する驚きのプレーを披露し、土壇場になって繰り上がりで出場権を得たマスターズカップでも勢いそのままにベスト4に入った。特にその年にフェデラーを2度破ったことで注目され、以降もフェデラーが非常に苦手とするプレーヤーとして知られている。最高6位を記録した後、一時は膝の怪我により戦線を離脱したものの、復帰後も持ち前の安定したプレーでトップ20を維持しつつ、11年ハンブルク(500)でのビッグタイトルや14年上海マスターズ(1000)での準優勝をはじめとして時折番狂わせを演じる。母国フランスでは、モンフィス、ツォンガ、ガスケの3人に実力だけでなく知名度でも追いついた伏兵シモンを加えた4人を「新四銃士」と呼ぶようになった。得意とするインドアハードでは強さが増す傾向にあるものの、サーフェスの得意不得意というものはほとんどない。スタイル的に大活躍も少ないが大崩れもしないというテニスであるため、勝てる相手には確実に勝ち、負ける相手には負けるというのが彼の戦いぶりである。

繋ぎに徹するいやらしい戦術の前に相手は手札を使い果たす

 ストロークは常に確率重視で、パワフルなショットを持っているにもかかわらず、よほどのチャンスでないかぎりウィナーを狙うことはなく、ベースライン後方にポジションを取ってフラット系のボールで繋ぎのラリーに徹する。基本的にはこの戦術を貫徹することで、スタッツ上ではウィナーが多くエラーが極端に少ないテニスを実現している。自分の力に頼らず相手のボールのスピードを利用するのがとにかくうまいのが彼の特徴だが、そうかと思えばトッププレーヤーとは思えないような遅いボールも交ぜたりとテニスの幅が広い。機動力に難のある相手に対してはネットに多く詰めて、ボレーを短くコントロールしてポイントを取っていくプレーもできる。相手からすると返ってくるボールの力を利用して展開することができないため、なかなか決定打を浴びせることができない。テニスのリズムを重要視するため、止まった状態でしっかりと構えて打つことは少なく、動きの中でボールを捉えることが多い。体重70kgと華奢にも見えるほど細身な体躯であるが、力で押されることもほとんどなく、互角に打ち合うことができる。彼を相手にしたプレーヤーたちはどうしてもオーバーパワーしたくなるようなのだが、彼の対パワーの許容範囲は案外広い。半端なパワーでは接戦に持ち込まれるのも道理であるが、しかしシモン自身の勝ちパターンも一定しないのが悩みどころだ。

美しいウィナーを逆算して組み立てるラリー戦

 フォアハンド、バックハンドともに小さめのテイクバックからのコンパクトなスイングが特徴だが、非常にリラックスした状態で体に無駄な力が入っていないため、ラケットヘッドの走りが良くなり、一見すると力感のないスイングから速いショットが繰り出されるため、相手はリズムを掴めない。そして、きっちりとポジションに入って高い打点から打ち切った時には、ボールが糸を引くような彼独特の美しい軌道を描いてライン際に伸びていく。とりわけ攻撃面において彼が得意とするのは、上半身を倒しながらライジングの早いタイミングで叩く強烈なバックのジャックナイフと、フォアの逆クロスを起点にネットで仕留める形で、これらのショットを打つためにすべてを逆算してラリーを組み立てていく。低いボールを送って浮き球を引き出したり、前後に揺さぶってみたりと様々な手段を使うが、最終的に目指しているのはトドメのショットを打つための環境づくりである。カウンターショットやパッシングショットも彼の大きな武器の1つであり、獲得するポイントの多くを占める。ラリーの中で放つ緩いストロークの印象とは一転して、状況を打開しようと攻勢に転じてきた相手の強打の力をうまく利用する形で、正確で鋭いショットを連発する。技術的には一連の動きの中で打つ前に一瞬溜めを作ることによって相手の足を止め、ウィナーを取りやすい状況を作り出している。

左右の振り回しに滅法強い俊敏なフットワーク

 あらゆる面での粘り強さを生み出しているのが、非常に広いコートカバーリングを誇る俊敏かつ躍動感溢れるフットワークである。マイケル・チャンへの憧れを口にする通り、どんなに振られても確実にコート内へ返球できるだけでなく、相手が打ちづらいコースに高精度で入れ続けられる技術力の高さは目を見張るものがある。とりわけ横の動きは素早く、左右の揺さぶりだけで彼を崩し切るのは困難を極め、前後や緩急もうまく使い分けなければダメージを与えることができない。むしろ振られた方が彼の強さが発揮されやすく、中途半端にシモンを走らせると、反撃に遭う危険性が高い。このようにスピン系とフラット系を使い分けて緩急をつけながら、相手の隙を待って反撃というスタイルは誰にとってもかなり厄介で、上位陣にも大接戦を強いることが多い。また、見た目以上にスタミナがあり、ロングマッチでもパフォーマンスが落ちにくい。後ろで打ち合えばロングラリーを強いられ、前に出てもポイントが重ねられないという点で、彼の試合では良いコンディションで試合に入ってきた対戦相手が調子を崩されるケースが非常に多い。

一発よりも確率を重視するサーブ

 200km/hのサーブを持ちながらそれは勝負所までとっておき、確率を保ちながらスライス系のサーブを多用して緩急で相手を崩していくあたりもいかにもシモンらしい特徴といえるが、そのスタイルを維持するのであればもう少し確率を上げたいという課題もある。

球威を吸収して速い展開を許さない巧みなリターン

 ストローク戦での対応力の高さはリターンゲームでも活かされており、確実に返球するリターンで相手を苦しめる。速いボールの勢いを吸収して遅いボールに転換する感覚は彼ならではで、特にサーブから速い展開に持っていきたいプレーヤーにとって彼のリターンは厄介以外のなにものでもない。このリターンがしっかりと合っている時は気分良くプレーできる傾向にあり、ストロークでもいつも以上にミスが少なくなるという意味では、調子のバロメーターといえるだろう。

泥仕合を演じがちな守備的テニスからの脱却なるか⁉

 受け手に回って相手の攻撃に対応し、じっくりと相手を術中に嵌めていく彼のテニスは戦術的には魅力的だが、裏を返せば自分から積極的に展開するテニスではないため、引き出しが豊富な上位相手だとまったく歯が立たず、あっさりと敗れてしまうケースも少なくない。また、格下相手でも守備的なテニスをされると決め切れず、壮絶な泥仕合を演じることがある。スタミナが豊富とはいえ、なんとか攻撃力を上げて不必要なロングマッチを減らしたいところだ。ハードヒットの質は十分にトップでも通用するレベルにあり、またネットプレーもそれほど苦にはしないだけに、年齢的な衰えを考えても今後はそれを活かすために守備的展開からの打開策を模索したい。
 

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