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Pablo Andujar

パブロ・アンドゥハル

 生年月日: 1986.01.23 
 国籍:   スペイン 
 出身地:  クエンカ(スペイン)
 身長:   180cm 
 体重:   80kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  LACOSTE 
 シューズ: Prince 
 ラケット: Prince 
 プロ転向: 2003 
 コーチ:  Marcos Esparcia 

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 コートを縦横無尽に激しく動き回る機動性をベースに、スペイン伝統の粘り強さを受け継ぎつつ、さらにフラット気味に叩いて相手を押し込む攻撃的なストロークを加えたテニスを武器に、クレーコートでの強さに定評があるベースラインプレーヤー。11年、12年のカサブランカ(250)連覇に加え、13年マドリード(1000)における格上を次々と破ってのベスト4や15年バルセロナ(500)での準優勝、クレーで何度も王者ナダルと接戦を演じるように、クレーでの彼の実力は疑いなくトップ20級である。ハードコートではその強さが大幅に落ちるのが現状で、芝ではまったく強みが出せていないが、逆にそれもスペシャリストらしい個性といえる。16年からの2年間は肘の故障により長期離脱を余儀なくされたが、18年に復帰するとプロテクトランキングを行使して出場したマラケシュ(250)でタイトルを獲得、98年アデレードで550位のヒューイットがツアー初優勝を記録して以来最も低い395位での優勝ということでも話題になった。また、4度のツアー優勝のうち3つがモロッコの大会と不思議な相性の良さを見せているプレーヤーでもある。

高いポジションからの波状攻撃が魅力のストローク

 あまりベースラインから下がらず、膝を折った低い姿勢からライジング気味に捉えていくストロークは、スペイン人にしてはスピン量が少なめで、跳ね上がりの球威というよりは伸びやかな球筋を重視しているのが特徴。気持ちも含めてプレーが波に乗り始めると、インパクトから一気に加速するようなショットがどんどん厳しいコースに入ってくるため、これは上位陣でもなかなか止められない。技術的にはミドルコートでのボールの処理が抜群にうまく、ベースラインでのラリーで相手を崩せば、次々に前に入って波状攻撃を仕掛けることができる。振り抜きの良いフォアハンドはストレートから逆クロス方向への強打やカウンターショットで数多くのウィナーを放つが、一方でバックハンドもフォアに劣らない質の高さを誇り、ダウンザラインからクロスのアングルまで早いタイミングで広範囲に正確に打ち分ける。特に長いラリーの末に、バックのクロスを鋭角にコントロールしてポイントを取る形で相手を苦しめる。また、両サイドともにコート中央付近から逆クロス気味に放つショットを得意とする。打球時には盛んに跳び上がってボールを捉えるため、上背の割に上から押し込むようなショットが多く打てるのが強みである。そして、相手をベースライン後方に追いやったうえで、裏をかいたドロップショットを使ってポイントを締めるのも1つの形だ。ミスを出さない堅実なストロークは、基本的なタイプとしてはフェレールに似ているといえるが、彼の方がよりリスクを冒してライン際を狙っていく攻撃的なショット選択が目立つ。

遠くも近くも巧みな身のこなしで叩き返すリターン

 打点に入っていくリズミカルなフットワークと、遠くのボールに飛びついて返球した時のバランスの良さが、強力なストロークや攻撃力の高いリターンを生んでいる。特にリターン力という点では数字の面にも表れるように、ツアー屈指の強さを持っている。彼の場合、トップレベルの中ではサービス力が著しく劣り、ブレークを許す確率が高い分、リターンゲームの強さでそれを補っているといえる。ボディ寄りに来たサーブに対して体を逃がしながら強く返球する技術の高さや、積極的に回り込んで叩く2ndのリターンが、相手にかなりのプレッシャーを与えている。

弱点のサーブを改善してトップ30を目指したい

 運動能力やストロークなどテニスのベース部分がしっかりと固まっている分、弱点であるサーブをすべての面で改善し、安定したサービスキープができるようになれば、クレーに限定されている強さがハードでも発揮される可能性は十分にあるだろう。常にトップ30がアンドゥハルにとって1つの壁となってきた雰囲気があるが、そこを突破しグランドスラムでシードが付くようになれば、さらに面白い存在となれそう。キャリアの締め括りも意識し始めるベテランの年齢になったが、上位と対等に渡り合う力は衰えておらず、まだまだ活躍を期待したい強豪だ。