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Marat Safin

マラト・サフィン

 生年月日: 1980.01.27 
 国籍:   ロシア 
 出身地:  モスクワ(ロシア)
 身長:   193cm 
 体重:   88kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  adidas 
 シューズ: adidas 
 ラケット: HEAD Microgel Prestige Mid 
 プロ転向: 1997 
 コーチ:  Hernan Gumy  

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 長身から繰り出す高速サーブ、パワフルなフォアハンド、強力な球威と器用さを兼ね備えたバックハンド、ポイントを締める効果的なネットプレーなど、あらゆるプレーを攻撃的な武器として機能させるオールラウンド型のハードヒッターにして、短期間だがランキングの頂点に立ったこともあるロシアの元No.1プレーヤー。プロツアーに出始めて実質1年目の98年の全仏で1回戦からアガシと前年優勝のクエルテンを立て続けに破ったことで一躍脚光を浴びると、00年には全米の決勝でサンプラスを圧倒してグランドスラム初優勝、シーズン終盤のパリマスターズを制し弱冠20歳にしてNo.1の座を射止めた。飛ぶ鳥を落とす勢いでトップに駆け上がったことからサフィンの時代到来をも予感させたが、手首や下半身の故障や彼に少し遅れて台頭した同世代の「ニューボールズ」の存在、彼自身の精神的未熟さやモチベーション低下などが重なり、順風満帆のキャリアとはならなかった。それでも05年全豪では準決勝でフェデラーを激闘の末に撃破して前年決勝のリベンジを果たすと、決勝では地元オーストラリアのヒューイットと大観衆の夢を打ち砕き2度目のメジャータイトルを手にした。そのほかデビスカップでは02年と06年に母国ロシアを優勝に導く立役者となっており、ロシアテニス最盛期を象徴するプレーヤーの1人である。妹ディナラ・サフィーナもWTAのNo.1に立った経験を持つテニスプレーヤーで、史上初の兄妹世界1位を実現したことでも知られている。ハードコートを得意とし、中でも球足の速い条件ではトップクラスの強さを誇る。そのため年の終盤のインドアシーズンに滅法強く、マスターズ5勝のうち4つが同時期の大会に集中している。ただし、不規則なバウンドが頻繁に起こる芝は苦手にしている。

球威・技術・精度の三拍子揃った一級品のバックハンド

 小さなテイクバックから力みのないコンパクトなスイングで操るバックハンドは彼の最大の武器で、高い打点から強烈に叩き込む破壊力、球筋はミスも出やすいはずのフラット系ながら高速のラリーでもインパクトが乱れずコーナーを正確に狙い撃つショット精度、柔らかいリストワークを活かして打ち合いの中に厳しいアングルショットを交ぜる技術力すべてを併せ持つ一級品だ。相手とすると彼のバックから打ち出されるすべてのショットがどちらに飛んでくるかわからないほどコースが読みづらく、それでいてベースライン際に鋭いボールがコントロールされるため、自分の形に持ち込んで展開することができない。打点を引きつけるうまさが出所の見にくさの要因であり、特に好調時はクロスコートに角度をつけ、空いたストレートに突き刺すダウンザラインのコンビネーションが面白いように決まる。そのダウンザラインへのウィナーもコートの外側から打ち抜いたり、中央寄りから逆クロス気味の軌道で通したりとバリエーションが豊富である。また、遠いボールを走りながら返球する際の体のバランスが崩れないのも強みの1つで、左足で踏ん張り右足を引き寄せながら強く捉える一連の滑らかな動きやスライスで凌ぐショットの質も高く、決して攻撃一辺倒ではないのが凄さといえる。彼が頭角を現した頃はまだサーブ&ボレーヤーが活躍していた時代だったが、その中でも彼のバックのパッシングショットやトップスピンロブは鮮やかなウィナーを量産しネットプレーヤーに恐れられた。

スピンの効いた暴れ気味の軌道を操るフォアハンド

 フォアハンドは比較的オーソドックスなフォームから放たれ、緩いボールに対して打点を高くとり振り抜くショットには非常に重さがある。バックを得意とする分、極端な回り込みは少ないが、コート中央付近から左右に打ち分ける正確性で相手を苦しめる。非常に綺麗な球筋で放たれるバックと対比すると、このフォアのスピンはやや暴れ気味の高軌道であり、おそらく相手とすれば最も厄介な両サイドの球質の違いだろう。また、フォアはカウンターの一撃を大きな武器として備えており、追い詰められてもクロスに引っ張る強烈な逆襲で形成をひっくり返す力を持つ。バックに比べると少し安定感の面で劣り、ボールが緩く浅くなりやすい弱点は改善したいポイントである。

スピン系特化のフォームから多様な球種を繰り出す強烈なサーブ

 高い打点から叩きつけるサーブも相手に容易な返球を許さない武器の1つとして彼の攻撃的テニスを支えている。背中側にトスを上げ、体を大きく左に傾けながらスイングする完全にスピン系特化のフォームから繰り出すのが大きな特徴だが、彼の場合そのトスアップから得意とする強烈に跳ね上がるキックサーブだけでなく、リストを巧みに使ってフラットサーブやスライスサーブを操ることもでき、的を絞らせない配球でエースを多く奪う。相当な背筋力がなければできない芸当と言っていいだろう。フラットは最速では220km/hを超えてくるが、スピードだけを追求するならフォームの調整でさらに速いサーブが打てるはずだ。回転系を中心に組み立てる分、2ndになっても一方的に攻め込まれることの少ないタイプだが、とはいえ1stの確率が概して低いことは懸念材料で、プレー全体を流れるムラの多さがサーブにも当てはまる。

派手なポイントとは裏腹に不得意なネットプレー

 ポイントを締める手段としてまずまず多く使うネットへの展開ではあるが、ネットプレー単体ではとてもうまいとは言い難い。見事な反応や華やかなダイビングでボレーを決めている印象も強いが、視点を変えるとそうした派手な処理をせざるを得ない場面が多いあたり、彼があまりネットに詰める動きの流れやボレーを得意としていないことの証左といえる。

未知の潜在能力の発揮を妨げる不安定なメンタル

 技術的には極めて高いレベルですべてをバランス良く備えたオールラウンダーといえ、最終的にはパワーで押し切ることも可能な彼の獰猛なテニスは実際のところグランドスラムのタイトルをさらに積み重ねてもなんら不思議はなかったが、その巨大な潜在能力を発揮できず著しい好不調の波を生んできたのが不安定なメンタル面である。ラケット破壊と聞いてテニスファンの多くが真っ先に思い浮かべるのがサフィンの姿であり、そのほかにも納得のいかない判定には審判に激しく抗議することもしばしば。会見での歯に衣着せぬ発言なども含めて、今となってはそうした要素はサフィンのある種お茶目な一面とされているが、より完成度の高いプレーヤーになるための障壁となったことは事実だろう。

フェデラーが最上級の警戒を示すことが真の実力の証

 度重なる怪我の影響や血の気の多い性格のほか、フェデラーの全盛期に被ったことが彼のキャリアを才能以下に留めてしまった要因でもあるが、逆にツアーでは当時フェデラーを倒せるのは本気になった彼しかいないと言われ、どんなに下位に低迷していてもフェデラー本人がサフィンを警戒リストからは外せないとコメントしていることが強さの何よりの証だろう。強かった時期からは明らかに衰えたが、08年ウィンブルドンでの快進撃に見られたように乗せた時の怖さは相変わらず。今後も彼らしくプレーを続けて大会を盛り上げる存在になってほしい。

 

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