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Steve Johnson

スティーブ・ジョンソン

 生年月日: 1989.12.24 
 国籍:   アメリカ 
 出身地:  オレンジ(アメリカ)
 身長:   188cm 
 体重:   86kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  YONEX 
 シューズ: YONEX 
 ラケット: YONEX EZONE 98 
 プロ転向: 2012 
 コーチ:  Peter Smith, Marc Lucero  

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 パワフルなサーブとフォアの球威を軸に相手を押し込み、ネットプレーも絡めながらポイントを重ねていく、いかにもアメリカの正統派テニスを継承したタイプの中堅プレーヤー。ツアーデビューが遅いのは最近では珍しくなくなった大学経由でのプロ転向だったためで、南カリフォルニア大学時代にはNCAA優勝の実績をはじめ、驚異の72連勝を記録するなど無敵を誇った。近年のアメリカ人プレーヤーの傾向に違わず、基本的には北米ハードコートを最も得意とするが、加えてジョンソンのトレードマークでもあるバックのスライスが効果を増す芝での戦績も良く、念願のツアー初タイトルも16年ノッティンガム(250)での芝の大会であった。同年リオ五輪ではアメリカ代表としてソックと組んだダブルスで銅メダルを獲得している。技術的な特徴も含めてすべてにおいてプレースタイルがそのソックと被っており、2人が競争意識を持つことで、アメリカテニス凋落の流れに歯止めをかけてほしいところだ。

膝の屈伸を大きく使うパワフルなサーブ

 エースを量産し相手を大いに苦しめるサーブは膝の屈伸を大きく使ってボールにパワーをぶつけていくのが特徴で、速いフラットサーブはもちろんフォーム的な利点からとりわけアドバンテージサイドではワイドへのキックサーブも武器としている。サーブ&ボレーを仕掛けることも多く、実際にサービスダッシュも含めたネットプレーを大きなポイント源としているとおり、基本に忠実な堅い技術力に柔らかさもしっかりと加えた安定感のあるボレーの持ち主である。ただし、彼自身がボレーに得意意識を持っている雰囲気はあまりなく、ボレーの質で勝負というよりはサーブでチャンスボールを引き出してそれを確実に決めるという形を作れないと厳しい面もある。

球威で押すフォアハンドとスライスが代名詞のバックハンド

 ストロークは両サイドから回転・軌道・スピードが大きく異なる球種を繰り出し相手にリズムを掴ませない。上半身の力と手首の強さが強調されたフォアハンドは、鋭いスイングからスピンの効いた重いショットを連続して相手を後方に留め、チャンスには回り込みも多用して伸びのあるフラット系でウィナーを奪う。一方で、バックハンドは9割方が上からボールを切りつけるようなスライスでの対応で、フォアとの緩急となることはもちろん、その鋭いキレによって時にはストレート方向にウィナーを取ることもできる。ただ、強打が使えないためにスライスに頼らざるを得ないというのが実情でもあり、両手打ちのスピンは威力・精度の両面で大きな問題を抱えている。特にバックからのパッシングショットはスライスで緩く返球するか片手打ちのギャンブルショットなど確率の低い選択をしてしまうシーンが目立つ。今後トップ20を目指すにはスライス一辺倒の限界を払拭し、バックから相手に怖さを覚えさせられるよう改善することが急務といえる。また、全体的にディフェンスに課題があり、粘り強い下半身を活かしたコートカバーリングは十分なレベルにあるが、下がりすぎたポジション取りは見直すべきだ。守備時に立ち位置を下げるのはある種当然だが、彼の場合下がりすぎによって逆に対応を難しくしている印象がある。

テニスの完成度は高く、飛躍の鍵は戦術面

 大学テニスで磨かれた安定感や勝負勘、バランスのとれたフィジカルはツアーレベルでも十分に生きており、意外性には乏しいがテニス自体はすでに完成されたものを持っている。現状はいかに強力なフォアを多く使って主導権を握れるかの一点が彼の勝敗を決しているといっても過言ではないが、元々の完成度の高さに戦術面でスライスとハードヒット、そしてネットプレーのベストミックスを確立すればさらに厄介な存在になりそうだ。