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Robin Soderling

ロビン・ソダーリング

 生年月日: 1984.08.14 
 国籍:   スウェーデン 
 出身地:  ティブロ(スウェーデン
 身長:   193cm 
 体重:   87kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  lotto 
 シューズ: lotto 
 ラケット: HEAD Prestige MP 
 プロ転向: 2001 
 コーチ:  Fredrik Rosengren  

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 常に攻撃志向を崩さず、どのサーフェスでも強力なサーブとベースライン付近からの破壊力抜群のフラットドライブ系のショットで、相手を捻じ伏せる攻撃的なプレースタイルを身上とする生粋のハードヒッター。ボルグ、ビランデル、エドバーグという3人の偉大な王者を生み出し、その後もビョルクマン、エンクビスト、ノーマン、ヨハンソンと繋がれてきたテニス強豪国スウェーデンの伝統を現在一人懸命に背負うのがソダーリングだ。04年にリヨン(250*)でツアー初優勝を飾って以降、乗せてはいけない危険な存在として上位陣から警戒されるようにはなっていたが、08年秋に同胞の元No.2ノーマンをコーチに迎えたことをきっかけに自信をつけ、09年全仏4回戦において当時4連覇中でローランギャロスでは未だ無敗を誇った“クレーキング”ナダルを一蹴して自身初のグランドスラム決勝進出を果たし、ツアーに衝撃を与えた。そして、その実力が本物であることを証明するかのように燻っていたポテンシャルが覚醒し、一気にトップ10への階段を駆け上がった。10年にも全仏でフェデラー撃破の番狂わせとともに2年連続でファイナリストに輝いているためクレーでの印象が強いが、本来はハードコートを最も得意としており、特に球足の速いインドアでは桁違いの強さを発揮する。その象徴が10年パリ(1000)で並み居る強敵を破って成し遂げたマスターズ初制覇であり、彼にとってはキャリア最大のタイトルとなっている。チェンジコートの際には、タオルで顔を覆い集中力を高めることに徹するなど神経質な一面もあるが、いざプレーとなると豪快かつ強気なテニスで相手を一蹴する。

ハードヒットの波状攻撃を浴びせる大砲ストローク

 ストロークは両サイドから息つく間もなく強打を連続する波状攻撃が魅力である。もちろんアングルを突くような崩しのショットを打つこともあるが、それらもあくまでフルスイングからのハードヒットの範囲内でというのが彼のスタイル。彼の絶対的な武器であるフォアハンドは、男子にしては珍しくテイクバックでラケットが背中側に出るほど大きく、その状態から腕を伸ばし、大きな遠心力を利用してボールに最大限の力を伝えるのが特徴である。高く弾むスピンボールをまったく苦にすることなく高い打点で捉え、フラット系の重いショットを大砲の如く打ち込み続けることができることが、クレーでの対ナダル1番手と期待される要因である。クロスへの強打は外に逃げる回転量、いつまでも加速しそうなスピード、体重の乗り切った重さ、それらすべてが一級品の質を誇る。バックサイドに来たボールをフォアに回り込んで打つことが他のプレーヤーより多いのも、彼自身のフォアに対する自信の裏付けといえ、最も決定力の高いショットであるが、フォアを得意とするプレーヤーに案外ありがちなフォア側に振られた時の脆さが出にくいのも大きな強みだ。コートのどこからでも、どんな体勢からでも、腕力を前面に強烈なフォアを打ち込むことができることは相手にとって脅威である。バックハンドもパワー重視の印象が強く、低い弾道で糸を引いたような伸びやかな打球を放って相手の足元に深く突き刺していく。また、バックはリターンのうまさに定評があり、とりわけデュースサイドから逆クロス方向に叩き返す強烈なリターンは、フォアに対する警戒を高めざるを得ない相手としてはしばしば悩みの種となる。ウィナーを狙った時のショットはクロス、ストレートに関わらずフォアにも劣らない威力を備えるが、精度・安定感という面ではまだまだ改善の余地は残されている。

圧倒的な力で押し込む長身からのビッグサーブ

 長身から繰り出す角度を活かした強力なサーブも彼のテニスを支える大きな武器の1つで、コンスタントに220km/hを記録する重いフラットサーブは、コースを読まれていても圧倒的な力で押し込むことができ、エースはもちろん甘いリターンを引き出して次を豪快に打ち込む形で相手を苦しめる。ただ、ダブルフォルトが若干多い点や、トスでボールを高く上げるため、風の強い状況下ではその影響をもろに受けて正確性を著しく欠き、安定性を失する点など課題もある。

ネット前での繊細なタッチショットは重大な弱点

 ネットプレーを筆頭として繊細なラケットタッチが必要となるプレーは苦手としており、アグレッシブ志向の強い彼のテニスにあって重大な弱点となっている。緩いボールの処理はそれほど問題ないが、スピードのあるパッシングショットをしっかりと弾き返してコート内にコントロールする能力が欠けており、ストローク戦で優位に立って良い形でネットに出ても、単純なボレーやスマッシュをミスしたり、自信がない分見送ったボールがインになる判断ミスを犯して、ポイントを失うケースが目立つ。トップ5級のストローク力と爆発力は秘めているだけに、このネットプレーに磨きをかけて、より完成度の高い攻めを確立したいところだ。

ポーカーフェイスと静かな闘志

 試合中は基本的にポーカーフェイスで、打つ時も声を上げず静かな闘志を燃やして戦っているが、ガッツポーズは頻繁にかつ派手にするというユニークなプレーヤーでもある。好不調の波が激しく、試合を決める局面で自滅したり、不調に陥るとそのトンネルからなかなか抜け出せないのは、彼のメンタル面の弱さが招くもので、トップとしては大きな欠点となっている。

眠っていた実力が覚醒、グランドスラム制覇も夢ではない

 自発的な攻撃力においてはいまや疑いなくツアーで五指に入り、テニスに安定感はないものの、その分どこで爆発するかも読めないのが彼の怖さであり、ビッグ4に続く存在として常に何かを起こしそうな雰囲気が漂うソダーリング。洒落っ気を出さずにハードヒットを貫徹する清々しくも恐ろしいメンタリティは長所として維持しつつ、今後弱点をある程度克服しプレーのバリエーションを増やせれば、グランドスラム優勝も夢ではないはずだ。

 

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