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Paul-Henri Mathieu

ポール・アンリ・マチュー

 生年月日: 1982.01.12 
 国籍:   フランス 
 出身地:  ストラスブール(フランス)
 身長:   185cm 
 体重:   74kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  lotto 
 シューズ: lotto 
 ラケット: Wilson Burn 100 
 プロ転向: 1999 
 コーチ:  Nicolas Devilder 

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 細身ながら両サイドから強烈なショットを絶え間なく繰り出して相手を防戦一方に立たせる波状攻撃を持ち味とするハードヒッターで、技巧派の多いフランス人プレーヤーには比較的珍しいパワーとスピードで捻じ伏せる痛快なテニスを身上とするストローカー。02年に全仏で4回戦に進み当時4位のアガシを追い詰めたことで注目されると、秋にはモスクワ(250*)とリヨン(250*)で2週連続優勝を果たしてATPの新人賞に輝くなど早くから期待され、08年にはキャリア最高の12位を記録した実力の持ち主だが、手首や膝に故障を抱えてしまい常に怪我と隣り合わせのキャリアとなってしまった。しかし、11年シーズンを全休してランキングを失したところからしっかりと復帰してきた経緯からも窺えるように、ベテランになっても闘志と地力は健在で、体調面さえ整えば各大会で上位を脅かす危険な存在になっている。非常にタフなロングマッチを多く戦っている印象が強く、06年全仏で“赤土の王者”ナダルを追い詰めた5時間に迫る大接戦はいまだにナダル自身のローランギャロスにおける最長試合となっている。全仏では12年にもファイナルセット18-16という激闘の末イズナーを下した2回戦を含め、3試合連続フルセットマッチを戦い抜いた。こうした戦いぶりにより勝敗を越えてファンの心を熱くさせるプレーヤーだ。また、02年全米優勝で有終の美を飾り現役を引退したサンプラスが最後に敗れた相手が実はこのマチューで、前哨戦ロングアイランドで彼から勝利を挙げたことはキャリアを彩る1つの財産となっているはずだ。ハードコートを得意とし、中でもインドアでの強さに定評があるが、その他のサーフェスに苦手意識はなくオールラウンドに活躍できるタイプである。

ハードヒットの波状攻撃が魅力の強烈なストローク

 自分から打っていくショットでも、相手の力を利用して跳ね返すショットでも、破壊力抜群の球威を生み出せる類稀な打球センスを持つストロークは、破裂音にも似たツアー屈指を誇るインパクトの強さをベースに、素直なスピードボールも荒れ球気味のスピンボールも操ることができるが、基本的に強打の威力で押し切りたいという志向が強く、自分の方からペースを変えるスライスなどを使うことは少ない。両脚の幅をかなり広くとったオープンスタンスから放たれるフォアハンドは、やや安定感に欠ける部分はあるものの、ミスが増えるのもフルスイングの強打を深く打とうとしていればこそで、軽快なフットワークで回り込みも多用しながら攻撃できている時は圧倒的なラリーを展開する。一方で、バックハンドは右足を深く踏み込むクローズドスタンスが特徴で、しっかりと肩を入れてコースを隠しつつ広範囲にコントロールできる強みがある。フォアとの比較では同等のパワーに加えてテンポの速さと精度の高さで優り、その意味では彼のテニスにおいて最も信頼できる武器といえる。バックの打ち合いでは執拗にクロスコートに突き刺していく形がベースで、打てば打つほどボールが深くなっていくため、相手としてはなかなか逆襲のチャンスを見出せない。また、ダウンザラインへのウィナーを量産する力も備えており、相手がスピンやスライスでミスを誘っても、感覚さえ掴んでいればジャックナイフを駆使したり膝を深く曲げたりして華麗に決めてくる。このような手の付けられない状態にさせないためには、フォア側への配球を軸に前後左右や緩急を織り交ぜてマチューにリズムを与えないことが大切だ。

迷惑ノーシードの筆頭格として存在感はまだまだ健在

 近年は30代半ばを迎えてもトップレベルで活躍することがほとんど当たり前になってきている中、彼もその潮流に乗る1人で、ランキングをかつての位置まで戻してくることは考えにくいが、彼が50位付近にいて困るのは上位陣であり、まさに迷惑ノーシードの筆頭格として今後もツアーで存在感を示していくだろう。

 

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