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Steve Darcis

スティーブ・ダルシー

 生年月日: 1984.03.13 
 国籍:   ベルギー 
 出身地:  リエージュ(ベルギー)
 身長:   175cm 
 体重:   78kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  ARTENGO 
 シューズ: ARTENGO 
 ラケット: ARTENGO TR 900 
 プロ転向: 2003 
 コーチ:  Yannis Demeroutis 

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 豊富なスタミナと緩急を織り交ぜた安定感のあるストロークを基盤とするバランスの良いテニスで強豪相手にも持ち前の粘り強さを発揮し接戦に持ち込むベルギーのベテランプレーヤー。07年に彼自身にとってツアーレベルわずか2大会目のアメルスフォールト(250*)で予選上がりから優勝を果たす快挙を達成すると、翌08年にはメンフィス(500*)でもノーシードからタイトルを獲得するなど、非常に勢いを感じさせる若手として注目を浴びた。以降はツアー優勝からは遠ざかっており、アップダウンも多いキャリアを過ごしてはいるものの、13年ウィンブルドン1回戦においてナダルをストレートで撃破する大金星を挙げ、彼をグランドスラム初の初戦敗退に追いやったのがダルシであり、上位陣を窮地に陥らせる高い能力は健在である。デビスカップでは05年から代表で活躍しており、15年には主力メンバーの1人として母国を準優勝に導いた。それほどサーフェスによって力に偏りはないが、プレースタイル的には芝やそれに近い速い環境の方が相手にとっては難しい試合になりやすいといえる。

バックのスライスを軸に相手のミスを誘発する巧みなストローク

 ベースラインの打ち合いでは一発で決めるビッグショットを持たない分、捉えるタイミングやボールのスピードでペースを変えながら粘り強く対抗し、チャンスには思い切った強打だけでなくネットプレーも絡めた総合力で勝負する。シングルハンドで操るバックハンドのスライスが軸となるショットで、ボールの軌道をあまり高く上げられたくない小柄な彼にとって攻守両面で重要な意味を持っている。守りの局面で際立つのは走りながらの対応でもクロスのコーナーに球足を伸ばすコントロールが乱れないことであり、追い詰められたラリーを一度イーブンに戻すことができる。また、相手としては片手打ちの弱点である高い打点にボールを集めたくなるが、そこから繰り出される上から押し込むようなスライスは重く低く滑ってくるため、逆にミスを誘発されやすくもあり、そう簡単にポイントは取らせてくれない。相手が隙を見せれば精度の高いドロップショットを多用するのも特徴で、その決定率が高いのはベテランらしく相手の動きが常に目に入っている証拠といえる。ただし、バックの8割以上がスライスというのはネットプレーヤーならともかく基本的にストローク重視の彼には多すぎる感が否めず、相手のミスはある程度計算できるとしても、自分から仕掛けてポイントを締める形が見えないのでは苦しい。遠めのボールをスライスで返球することに慣れすぎているせいか、スピンを打つ際に右足の踏み込みが足りずにミスをするケースが目につく。ここを改善し、スライスを辛抱強く打ち続けて相手の焦りを誘う戦術は使いつつも、ハードヒットの攻撃力が上がってくるともう少しプレーの幅も広がるだろう。フォアハンドはしっかりとスピンをかけて打つため、クロスや逆クロスへのショットに角度がつくのが強みとなっている。正面から打ち合っても強いが、加えて前に短く落として相手を誘き出し、その後トップスピンロブで頭上を抜いていく形も得意としている。

ベルギーNo.2として重宝される存在

 ベルギーは伝統的に小柄ながら素早さやうまさを武器とするトッププレーヤーを生んできたが、彼もまさにそのタイプで、相手を翻弄する戦術的なテニスと格上にも臆することなく闘いを挑む姿勢は非常に魅力的だ。トップレベルの座を確かなものとしたゴファンをエースに擁する中では、デビスカップでの上位進出も今後増えてくるはずで、そうなれば彼のツアーでの存在感も高まりそうだ。