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Guido Pella

ギド・ペラ

 生年月日: 1990.05.17 
 国籍:   アルゼンチン 
 出身地:  バイアブランカ(アルゼンチン)
 身長:   183cm 
 体重:   79kg 
 利き手:  左 
 ウェア:  FILA 
 シューズ: FILA 
 ラケット: Wilson Blade 98 (18×20) 
 プロ転向: 2007 
 コーチ:  Jose Acasuso, Kevin Konfederak 

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 バネのある小気味良い身のこなしからトップスピンの効いたフォアハンドを広角に配球し相手をコートの外へ追い出す中でラリー戦を優位に進める展開力に長けたアルゼンチンのストローカー型レフティー。プレースタイルは典型的なクレーコーターのそれで、持ち前の俊足と遅いサーフェスの特性を活かしてなるべく多くのショットをフォアで処理することで大胆なテニスを実現する。16年リオデジャネイロ(500)でノーシードから準優勝に輝く活躍を見せてツアーレベルへの定着を果たすと、17年から19年にかけて毎年ツアー決勝に進出しながら惜しくもタイトルを阻まれていたが、年初から好調を維持した19年にサンパウロ(250)で遂に念願の初優勝に手をかけ、ステータスとしても1つ上と言っていいトップ30入りも成し遂げ波に乗っている存在だ。本人はハードコートが好きと話すことがあったり、芝のウィンブルドンでは18年にチリッチ、19年にはアンダーソンにラオニッチと、過去3年のファイナリストを次々に破る番狂わせを演じたこともあるなど、決してクレー以外の環境で大幅に戦闘力が落ちるタイプではない。

下半身の踏ん張りと蹴りが強烈なスピンに還元されるフォアハンド

 ベースラインでの打ち合いを支配する彼の最大の武器はボールを打ち抜く能力が突出したフォアハンド。オープンスタンスで踏ん張りながら、あるいは外側の左足で地面を蹴り上げて空中からクロスコートに引っ張るショットがペラのトレードマークだ。不用意にラケットを振り上げるリバーススイングに切り替えないのが強みで、背中側に振り抜くキレのあるスイングはぶれない体軸とあいまって常にスピン系でありながらも当たりの厚い威力のあるボールをコーナーの厳しいコースに打ち込む。積極的に回り込みを使うのも特徴で、逆クロスのアングルショットを中心に広範囲にダイナミックな展開を見せる。加えてフォア側のオープンコートを突かれても大きなストライドから一発逆転のランニングカウンターも備える彼のフォアはとにかくしぶといという表現が適切だろう。

クレー向きのスライスを効果的に交えるバックハンド

 バックハンドはタイミングが合うと特にクロス方向へウィナーを奪う力もあるが、どちらかと言えば弱点となっている。スイングがコンパクトというよりは小さく窮屈でぎこちない印象が拭えず、深いボールに対して打ち損ねて甘い返球をしてしまったり、打球時のスタンスがやや狭いためバランスを崩して隙を見せることがある。相手とすれば早めにこのペラのバック側を攻めてネットを取る戦術を有効に使っていきたい。一方で、ここ最近は凌ぎの場面でスライスを多用する傾向が見られ、これが元々のバックの弱さを覆い隠すにとどまらず非常に効果的に機能している。彼の打つ滞空時間の長い遅いスライスはクレーに適した球種ともいえる。

威力不足を改善したいサーブ

 球質に左利きらしい嫌らしさがそれほどなく、リターン側に脅威を与えるレベルには至っていないサーブは今後の最重要強化ポイントに挙げられる。配球の軸となる回転系を打つ際に上体が先に早く回りすぎる癖があり、このためラケットが横振り気味となりボールに前への推進力が不足する。現状でも致命的な弱みにまではなっていないが、このフォーム的な問題を解消することにより強力なサービスゲームを手に入れたい。

トップレベルの下地が完全に整った

 フォアの唸るような強烈なスピンボールが攻守に冴え渡り、その流れの中で水準以上のタッチで操る小技を織り交ぜることができている時の彼はかなり手強い。サーブからの攻撃の展開において自らの武器を活かすパターンを確立することができればもう1つ高みを目指すことが可能になるだろう。フィジカル、メンタルともに充実し、トップで戦う実力の下地が完全に整ったペラの活躍は要注目だ。