↓クリックをお願いします/↓優良スコア配信サイト 

20200215102533

Jan-Lennard Struff

ヤン・レナード・シュトルフ

 生年月日: 1990.04.25 
 国籍:   ドイツ 
 出身地:  ヴァールシュタイン(ドイツ)
 身長:   193cm 
 体重:   92kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  diadora 
 シューズ: diadora 
 ラケット: HEAD Extreme Pro 
 プロ転向: 2009 
 コーチ:  Carsten Arriens 

f:id:Kei32417:20191201014159p:plain

 長身からの強力なサーブと強烈なフォアハンドのハードヒットを軸とした仕掛けの早いパワープレーを武器に相手を追い込んでいくドイツのビッグサーバー。大柄なプレーヤーだが、エースかミスかといった大味なタイプというよりは、ある程度組み立てた中でパワーを活かしていくのが彼のテニスで、本来得意とするクレーだけでなく、ネットプレーを積極的に絡めたアグレッシブなスタイルは球足の速いサーフェスでも十分に力を発揮できる。長らくチャレンジャーを主戦場としていたが、年齢的には中堅に差し掛かった近年になって徐々に軸足をツアーレベルに移してきており、19年全仏では新進気鋭のシャポバロフやチョリッチを蹴散らしてグランドスラム初のベスト16を果たし、ランキングも自己最高を更新した。ビッグサーバーという特性も助けてトップ10級とも頻繁に互角の戦いを演じている。ここ最近ではマクラクラン勉のダブルスパートナーとして日本でも人気や知名度が上昇しており、そのペアで18年全豪のベスト4に輝くなど実力も折り紙付きだ。

高い打点から叩きつける重く速いビッグサーブ

 彼の最大の武器であるサーブはゆったりとしたトスから高い打点をとって叩きつけ、相手のラケットを弾き飛ばすパワーが魅力で、常に220km/h前後の球速を記録し、どの大会でもサーブスピードのランキングで上位に位置している。リターンの強い相手であっても試合を通じてそう簡単に対応されないことは1stのポイント獲得率の高さに表れており、それだけに課題として確率アップが求められている。精度を高めてラインの内側に甘く入るケースが減れば、よりエースを含めたフリーポイントが増え、盤石なサービスゲームを築くことができるはずだ。

確かな技術に裏打ちされたリズム感のあるストローク

 サーブと並ぶ危険なショットとして警戒されるフォアハンドは、リズム感のある構えから膝の屈伸運動とコンパクトな振り抜き非常に効率良くエネルギーをボールに伝えるのが特徴で、決して腕力頼みではない正当な技術に裏打ちされた球威と言っていい。長身ゆえに打点が高いことに加え、しっかりとスピンの効いた球種で弾道も上げられるため、単純なショットスピードでウィナーを奪うことはもちろん、長い打ち合いでもハードヒットを続けて徐々に相手を後方に押し込む形を作れる強みもある。バックハンドも高い攻撃力を誇り、ある程度の余裕をもってポジションに入れるとダウンザラインやクロスの鋭角に強烈なショットを打ち込むことができる。ただ、動かされた中ではどうしても無理をして強打する形となるためミスが出やすい。ただし、最近は押されるラリーでも深く返し続ける堅い守備力を身につけつつあり、特にこのバックはディフェンス向きのブロックショットが際立っている。スライスなどを駆使して粘れるようになるとさらに戦いぶりに安定感も出てきそう。とはいえ彼の場合、長身プレーヤーとしてはショットの安定感やディフェンス面の柔軟性は及第点といえ、むしろ持ち前のパワフルなショットの精度を磨き、決定打の質を高めることが飛躍への鍵だろう。

パワーと繊細さを兼備した質の高いテニスはトップ30も目前

 パワーやキレだけでなく繊細なタッチ感覚も含めて1つ1つの技術的なパーツは十分に揃っているのがシュトルフのテニスで、あとはそれらをどうコンビネーションとして有機的に結び付け、単発に頼ったスタイルを脱却できるかが現在問われている。また、試合の勝負所で決め切れず、接戦をものにできない姿も少し目立つ。テニスの面では戦術に厚みを持たせるとともに、引かない精神力を身につけることによって、トップ30への道を拓きたいところだ。