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Albert Ramos-Vinolas

アルベルト・ラモス・ビノラス

 生年月日: 1988.01.17 
 国籍:   スペイン 
 出身地:  バルセロナ(スペイン)
 身長:   188cm 
 体重:   76kg 
 利き手:  左 
 ウェア:  Joma 
 シューズ: Joma 
 ラケット: Babolat Pure Drive Plus 
 プロ転向: 2007 
 コーチ:  Jose Maria Diaz, Tiago Leivas 

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 精度の高いフォアハンドを軸にボールを左右に散らしてコートを広く使い、相手をじっくりと追い込んでいくラリー展開を得意とするレフティーのストローカー。一発で決めるのではなく、スピン系の弾む球種を主体として粘り強くショットを打ち続ける中で相手を崩していく伝統的なスペインテニスの継承者といえ、実際にクレーでの勝率が最も高い。16年が彼にとってのブレイクイヤーとなり、全仏でラオニッチを下してベスト8に進出すると、バスタード(250)では同胞の先輩にしてキャリアで彼を大きく上回るフェレールとベルダスコに勝利して念願のツアー初優勝を飾った。また、17年にはモンテカルロ(1000)において持ち前のしぶとさを存分に発揮すると、マレーやチリッチに競り勝ち、マスターズ初の決勝進出という予想だにしない好成績を残した。20代終盤を迎えてから実力アップに成功した形だが、これは元々の技術・戦術両面で安定したテニスにメンタル的な落ち着きが追いついてきたことによるものだ。ハードコートでの強さは一段階以上落ちるのが現状だが、初めてトップ10から勝ち星を挙げたのは15年の上海で、フェデラーを破る大番狂わせを演じたことに対しては彼自身が驚いた一方で大きな自信を掴んだ勝利でもあった。

独特な懐の深さでコースを読ませないスピン系のフォアハンド

 左利き特有の懐の深さを基盤にミスの少ない安定感とチャンスボールをしっかりと決め切る確かな攻撃力を併せ持つフォアハンドはラモス・ビノラスの最大の武器で、バック側のボールでも積極果敢に回り込みフォアを使いラリーの主導権を手繰り寄せる。突出したパワーやスピードがあるわけではないためウィナーはそれほど多くないが、その分際立つのはボールの深さで、早めにテイクバックを完了させることで打つコースを隠しつつ、高い軌道からベースライン際で落ちてくるトップスピンはそう簡単に相手にリズムを与えない。中でもフォアクロスの打ち合いで巧みに相手を外側に追い出してオープンコートを作り出した後、長い距離をとってフラットに伸びていく逆クロスと、それを強く意識させたうえで逆を突くストレートへのスピンショットという、両コーナーを抉るようなバックサイドからの展開は相手を苦しめる。加えて、フォアサイドからのダウンザラインが有効な決定打として機能している時は好調の証で、さらに危険度の増したプレーヤーと化す。

コンパクトなスイングで跳ね返すバックハンド

 バックハンドは比較的体から近いところに打点をとってコンパクトなスイングでカウンター気味に打ち返すのを得意とし、少し相手から打ち込まれている展開の方が鋭く深いショットを連発する特徴がある。逆に、遠めの打点になるとスライスを選択することが多いが、これは自分からペースを変える意図を持って打っているという感じではないため、相手に対して難しい処理を強いることができているとは必ずしも言えない。それでもここ最近の躍進はバックの向上が1つ大きな理由にあると本人も話しており、自ら攻撃する展開を作れるようになってきている。

高速フラットサーブの習得で大化けの可能性あり⁉

 回転系の球種が全体のほとんどを占めるサーブは、安定感はあるがパワー不足は否めず、この種のプレーヤーは高速フラットサーブを習得すると一気にブレイクする傾向はあるが彼は果たしてどうか。1stと2ndの差が少ないという意味で、2ndのポイント獲得率はまずまず高く、そこは今後も維持したい点だ。

クレーコートでのラリー能力の高さは必見

 ナダルより下の世代ではトップレベルで戦う数少ないスペイン人プレーヤーの1人だが、年齢的に将来の飛躍に期待という類の存在でもない。とはいえ、以前よりも集中力が上がったことで、より一層際立つようになった試合を通して一定のレベルを維持するプレーの安定感と、ピンチでこそ自分から攻めていく強気のメンタリティという特性は、年齢と経験を重ねるにつれて磨きがかかる要素でもあり、一級品といえる相手を左右に振り回す能力に加えて、今後ネットプレーなども含めたポイントを締めるパターンを構築できれば、ツアーの曲者として地位を確立する可能性もある。トップ30の座を確保し、各大会でシードが付くようになればツアータイトルを積み重ねていける実力は持っており、今後数年間の活躍に注目だ。