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Lleyton Hewitt

レイトン・ヒューイット

 生年月日: 1981.02.24 
 国籍:   オーストラリア 
 出身地:  アデレード(オーストラリア)
 身長:   178cm 
 体重:   77kg 
 利き手:  右 
 ウェア:  athletic DNA 
 シューズ: YONEX 
 ラケット: YONEX VCORE Tour 97 (330g) 
 プロ転向: 1998 
 コーチ:  Tony Roche, Jaymon Crabb   

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 強靭な足腰を活かしてどんな球にも喰らいつく機敏なフットワークとツアー屈指のリターン、安定感のあるストロークなどディフェンス能力に秀でたテニスを持ち味に、史上最年少記録となる20歳8ヶ月でNo.1に上り詰めた21世紀におけるオーストラリアテニスの英雄。非常に早熟な才能の持ち主であり、98年に故郷アデレード(250*)で弱冠16歳にしてツアー初優勝の快挙を成し遂げると、00年に19歳でトップ10入り、01年全米では準決勝のカフェルニコフ戦と決勝のサンプラス戦で圧倒的なパフォーマンスを発揮しグランドスラム初制覇を果たした。それ以降、02年末までにマスターズカップ連覇やウィンブルドンのタイトルも獲得しており、名実ともに王者と呼ぶにふさわしい活躍を見せていた。また、00年にはミルニーとのペアで全米覇者となり、こちらも史上最年少のグランドスラムダブルスチャンピオンとなるとともに、現役では唯一単複でのメジャータイトル保持者となっている。2000年代前半に全盛期があったということで、90年代のビッグサーバーの時代から、現在まで続くテニスのスピード化、アスリート化への変化の最前線にいたプレーヤーと言っていいだろう。06年頃から膝や股関節に故障を抱えることが多くなり、複数回の手術の影響などでペースダウンし、近年では毎年のように引退の噂が出るが、闘志はまだまだ衰えておらず、その都度復帰しては力強い姿を見せる。彼の場合、テニス強国であるオーストラリアの伝統を背負うという意識が人一倍強く、個人戦よりもデビスカップで最高のパフォーマンスを見せるのはよく知られた話で、実際に99年と03年には母国の優勝に大きく貢献している。そうした姿勢は根強い人気を生んでおり、トミックら若手が台頭してきた今もオーストラリア国内ではヒューイットに対する贔屓がとりわけ強い。闘志を表に出しすぎて、一部のラテン系のプレーヤーとは不仲だったが、近年では彼の個性として認められているようで、彼のコート上のパフォーマンスを肯定する声も増えている。彼のテニスに対するひたむきな姿勢は、若手の手本となるのはもちろん、同世代のベテランに多大な影響を及ぼしている。最も得意とするサーフェスは芝で、毎年とりわけ芝のシーズンになると存在感を発揮する。その他ではハードコートに強いが、パワーよりも技巧派寄りのカウンターパンチャーである点でクレーは厳しさを露呈する。1年を通したフル稼働が見込めなくなったいま、ランキングを上位に戻すことは本人も望んでいないが、逆に上位陣にとってはまさに迷惑ノーシードの代表格であり、グランドスラムの早期ラウンドで最も当たりたくないプレーヤーの1人となっている。ニックネームは映画のキャラクターに似ているという理由で元コーチのダレン・ケーヒルが付けた「ラスティ」。

フラット系の正確性と一瞬の判断力が生命線のラリー戦

 ベースラインからのストロークは概してフラット系の低い球筋を操り、ショットの威力は不十分だが正確性は極めて高く、今やそれが生命線となっており、正確にベースライン際に深くコントロールされるボールによって、相手の自由を奪うことが可能。以前は繋ぎのボールが中心で、相手がミスをするまで打ち粘るというスタイルであったが、近年はパワー化したテニスの中で生き残る道として、強打力を向上させつつネットプレーをより多く絡める前陣速攻に近いスタイルも習得した。元よりポイントの組み立て方や状況に適したショット選択は頭脳的であったが、能動性を高めたテニスを実践する中においては巧みなポジショニングや一瞬の判断力といったものがより分かりやすく立ち現れる格好となっている。

外側に切れていく独特なバックの逆クロスが十八番のショット

 フォアハンドは広めのオープンスタンスと大きなテイクバックから上半身を被せるようにしてボールを押さえ込む。バックハンドは向かってくるボールに対してシンプルにまっすぐラケットを引き、インパクトも後ろから前へしっかりと押すスイングで捉える。フォアは力負け防止を、バックは速い展開における隙のない対処能力を、それぞれ主眼に置いたフォームと解釈できる。クロスコートで長く打ち合って徐々に優位をとるのが基本スタイルであり、中でも鍵を握るバックのクロスは何気ないショットに角度がある分、相手を追い込み攻撃の起点になることも多い。一方で、フォア、バックともにコート中央付近から逆クロス方向に流して打つショットを得意とし、特にバックは横からボールを切るような軌道でスイングするため独特な回転がかかり、“スライスの強打”というようなイメージでバウンド後外側に逃げていく。デュースサイドのワイドサーブとこのショットのコンビネーションは崩しおよび決めの一手として非常に効果的に機能している彼ならではの技だ。

驚異的なコートカバーリングと伝家の宝刀トップスピンロブ

 さすがに全盛期のような威圧感さえ与えるスピードは消えたが、足の速さを活かしたコートカバーリングと、厳しく振られてもバランスを崩さず強いボールで応戦するカウンター能力は依然としてトップレベルにある。ボールへの予測と反応に優れるうえ、股関節が柔らかいためフットワークの最後の一歩を大きくとって力強く踏ん張れるのが強み。伝家の宝刀にして彼のトレードマークでもある両サイドからのトップスピンロブは世界最高との呼び声も高く、ネットに出てきた相手を嘲笑うかのように「芸術品」の如きスピードのあるロブで美しく抜いていく。彼自身もロブウィナーへのこだわりは強く、判断を誤り難しすぎるロブの選択をしてしまうこともあるが、それでもネットに出てきた相手の足元に巧妙に沈めるパッシングショットも質の高いものを持っているため、相手にとっては上下左右かなりの幅に意識の網を張る必要に迫られることもあり対応が非常に難しい。彼のディフェンスを打ち破るために必要なことは辛抱と決心の2つで、無理をして隙を見せると反撃に遭うため攻め急がずに確実にチャンスを作る必要があり、しかし一方ではヒューイットの牙城である根比べを回避するために少ない決定機を逸することも許されない。

実はツアー屈指の技術力を備えるネットプレー

 彼自身のネットプレーも実はツアー屈指と言って過言ではない技術力を備えている。守備に特化したプレーヤーとはいえ、ストロークに一発の威力を持たない分、攻めの展開では最終的にネットでポイントを取りたいのが彼のテニスで、それが速いサーフェスに強い要因のとなっている。ボレーのスタイルは強く厚く当ててオープンコートに流し込む基本に忠実な技術をベースにしつつ、特にバックボレーでは短く落とす絶妙なドロップボレーも鮮やかにこなす。また、スマッシュも秀逸で、不十分な体勢からでも際どいコースにミスなく打ち込むことができる。

サーブ&ボレー時代に引導を渡した卓越したリターン

 読みの良さと反応の速さが際立つ卓越したリターンも武器で、ビッグサーバー相手でもコンスタントにブレークを奪うことができる。1stではベースライン後方に立ちつつも、前に入り込みながら確実に鋭く返球し、2ndになると一転して回り込みなども多用しながら一気に攻勢をかけることも多い。僅かでもコースが内側に入れば必ずと言っていいほどエース級のリターンを通されるという感覚に相手を陥れるのが凄さであり、対ネットプレーの迎撃のうまさと並んで彼がテニスのサーブ&ボレー時代に引導を渡したと言われる所以だ。

ピンポイントでラインを射抜く精度が光るサーブ

 彼の強さを語るうえではサーブの良さも外せない要素だ。デュースサイドからのフラットサーブが特に質が高く、身長が高くないためエースになるコースは狭いのだが、だからこそ「ここしかない」というゾーンをピンポイントで射抜く精緻なコントロール力が光る。確率が悪いのが積年の難点ではあるが、とりわけ全盛期にはピンチで絶対に1stを外さない凄みを感じさせた。最近はサーブ関連のスタッツが陰りを見せ容易にブレークを許す試合が増えたことが、数字上は低迷の主な要因になっている。

忍耐強さ・打たれ強さ・勝負強さは最大級の賛辞に値

 決して体格には恵まれておらず、強烈なパワーショットを持つわけではないが、そのハンディを補って余りあるのが強靭なフィジカルとメンタルである。絶対的なウイニングショットがなく決め手に欠ける一方で、なかなか決めさせない粘り強さを持つため、当然1ポイントにかかるショット数が多くなり、試合時間も長くなるのが道理である。普通なら体力的に厳しくなるが、彼にとってはそれがスタンダードで、驚異的なスタミナで乗り切っている。同じ守備型でも例えばナダルジョコビッチのようにパワーがあり守っていても一撃で決められるプレーヤーならともかく、彼はカウンター含めてどこにも一発はなく非力感は隠しようもない。その中で絶えずボールを追い回し、自分のチャンスボールまで引き出す忍耐力は規格外そのもの。どんなに打ち込まれても屈することのない打たれ強さ、最後まで試合を諦めない心の強さ、ここ一番の勝負強さは最大級の賛辞に値する。そして彼の象徴である大事なポイントを取った時の「Come on!!」の雄叫びとガッツポーズ、これが相手としてはトドメを刺されたように堪えるのである。これだけ多彩な技術を有するプレーヤーがそれにもかかわらず泥臭さをセールスポイントにしているという事実にこそ、彼がテニス界の頂点を極めた理由が凝縮されていると言えよう。

満身創痍でも常に全力プレーを止めない姿がテニスファンの心を打つ

 体調とプレーの調子が万全な状態の時はそう簡単に負けることはなく、大物食いも頻繁にやってのけるのが最近のヒューイットであり、近年のベテランプレーヤーの奮起の波に乗り遅れることなく、彼もまたツアーで存在感を示している。また、デビスカップでは主にシングルスの座を後進に譲りつつダブルスでチームを牽引しており、精神的支柱としての役割も含めると彼の存在意義は少しも霞んでいない。現役では数少ないグランドスラム優勝経験者の1人としてはプライドもあるはずだが、そうしたプライドを良い意味で捨て去ってランキングが落ちても常に全力プレーでファンの心を打つヒューイットから今後も目が離せない。

 

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